諸君!これがインチキPSE適合証明書だ !

おもしろい写真を入手したのでご紹介します!

ただいま新製品発売に向け添付するACアダプターのPSEについて中国サプライヤーと打ち合わせ中なのですが、「PSE付きなのに安いアダプター見つけたYo!」と喜々として送ってきた画像をご覧ください。

 

インチキPSE適合証明書

インチキPSE適合証明書

 

要はこれインチキPSE適合証明書でありまして、サプライヤーがPSEについて理解していないとこういう事がしばしば起こります。

ツッコミどころ満載なのですが、重要なポイントは次の3点。

 

その1 丸PSEマークである

ACアダプターの電気用品名は「直流電源装置」で特定電気用品として定義されています。

特定電気用品に表示しなければならないPSEマークは菱型PSEマークですが、この適合証明書はなぜか丸PSEマークを表示しています。

 

その2 検査基準として記載されている技術基準が間違っている

“Test Standard: IEC-60065-1:2011″とありますが、次の点が間違っています。

PSEで技術基準として認めている国際規格はIEC規格そのものではなく、日本国内向けに拡張されたJIS規格である

ですから正しくは J60065-1 (H**) であるべきなのですが、この適合証明書ではIEC規格名がそのまま記載されています。

どのようなJIS規格が技術基準として規定されているかは、電気用品安全法 別表第十二 (旧省令 第二項)を参照ください。

 

雑音の強さの規格 (EMC規格)の記載がない

これは本件に限らず特定電気用品以外の電気用品の適合性検査でもよくある間違いなので注意が必要です。

電気用品安全法で適合が義務付けらているのは安全規格雑音の強さの規格の2つであり、特定電気用品か特定電気用品以外の電気用品かに関わらず必ず両方の規格についての適合性確認が必要になります。

J60065は「オーディオ、ビデオ及び類似の電子機器-安全要求事項」と呼ばれる安全規格。

J60065と紐付いている雑音の強さの規格 J55013  についての適合性確認および記載も同時に必要となります。

 

その3 登録検査機関の発行した適合証明書ではない

その1でも書いたとおりACアダプターは特定電気用品です。

特定電気用品の場合、経済産業省が認定した登録検査機関で行った適合性検査だけが適合証明として認められます。

当然、適合証明書も登録検査機関から発行されたものでなくてはなりません。

しかしこの適合証明書を発行したテストラボは残念ながら登録検査機関のリストには記載されていませんでした。

 

とまあこんな感じで見事に使えないACアダプターであり適合証明書でありました。

適合証明書が届いたからと手放しで喜ばず、必ず最低でも上記ポイントを確認するようにしましょう。

 

最後に世にも珍しい丸PSEマークのACアダプタを御覧ください。

 

珍品!丸PSEマークのACアダプター

珍品!丸PSEマークのACアダプター